ー 「私の強みって、結局何なんでしょう?」という女性起業家からのご相談 ー
「起業して数年経つのですが、自分の強みがいまだによくわかりません。
周りを見ると、
発信が得意な人、
人を巻き込むのが得意な人、
分析が得意な人、
教えるのが得意な人がいて、
『この人はこれが強みなんだろうな』
というのがすぐわかります。
だけれども、自分のことになるとわかりません。
お客様から褒めてもらうことはあります。
人より早くできることもあると思います。
それでも、
『これくらい、みんなできるんじゃない?』
『仕事にできるほどのことじゃない』
『もっと特別なものが強みなんじゃない?』
と思ってしまいます。
強み診断を受けても、
結果を読んだ時は『確かに』と思うのですが、
それを自分の仕事でどう使えばいいのかまでは、よくわかりません。
もっと自分らしく仕事をしたいし、
自分だからできることも見つけたいです。
自分の強みって、
どうやって見つけたらいいのでしょうか?」

ー YELL’s大学からの回答 ー
自分の強みがわからない時、
新しく「すごい能力」を探す前に、
「昔から、頼まれなくても自然にやっていることは何?」
と振り返ってみてください。
強みは、
自分にとって難しいことの中だけにあるとは限りません。
むしろ、
小さい頃からやっている。
気づけば考えている。
誰にも教わらなくてもやっている。
時間を忘れてしまう。
自分にとっては簡単すぎる。
そんなものほど、
本人にとっては「普通」になっているため、
強みとして認識しにくいことがあります。
だから、強みを見つける時には、
「何がすごい?」だけではなく、
「何を当たり前にやってきた?」
という問いも持ってみてください。
強みは、「新しく身につけるもの」ではなく、すでに使っているのに名前をつけていないものかもしれません。
自分にとって簡単。
昔から自然にやっている。
好きだから、努力だと思っていない。
そんな力ほど、本人は「これが強みです」と言いにくいものです。
大切なのは、その力を発見して終わるのではなく、「どんな場面で使えるのか?」まで実践していくこと。
この記事では、子どもの頃から自然にしていた「妄想」を、強みとも仕事につながるものとも思っていなかった、なかのかほさんの事例から紹介します。
HEROコード診断とHEROアカデミーを通して「私、そういえばここめちゃめちゃ得意だわ」と気づき、その力を未来を描くことへ使い始めた過程から、自分では当たり前すぎて見落としている強みを発見し、使える形へ変える方法を紐解きます。
動画で見る|「ただの妄想」が、自分の強みだとわかるまで
こんなお悩みはありませんか?
- 「あなたの強みは?」と聞かれると答えられない
- 人の強みはわかるのに、自分のことになるとわからない
- 褒められても「これくらい普通」と思ってしまう
- 得意なことはあるけれど、仕事になるとは思えない
- 診断を受けても、結果をどう活かせばいいかわからない
- 自分らしい仕事や発信の軸を見つけたい
- 周りと比べるほど「私には何もない」と感じる
この記事でわかること
- なぜ自分の強みほど自分では気づきにくいのか
- 強みを探す時に「人よりすごいこと」だけを見ない理由
- なかのかほさんが「妄想する力」に気づいたきっかけ
- HEROコード診断を知って終わらせず、使うまでの流れ
- 当たり前の得意を仕事へつなげる考え方
- 代表がメンバーの隠れた強みを発見する時の視点
なかのかほとは?
なかのかほ ⌇ 子どもの「好き」を得意に育てる
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結論|強みがないのではなく「自分にとって普通すぎる」のかもしれない
強みを探そうとすると、多くの人は「人よりすごくできること」を探します。
資格。
実績。
数字。
誰かから明確に褒められた能力。
もちろん、それらも強みを考える材料になります。
だけれども、それだけを探していると、「自分にとって自然すぎる力」を見落とすことがあります。
なぜなら本人にとっては、頑張らなくてもできるからです。
「みんなもやっているでしょ?」
「これって能力なの?」
「仕事には関係ないよね」
そうやって、強みの候補から外してしまいます。
かほさんにとって、その一つが「妄想すること」でした。


Before|子どもの頃から妄想していた。だけれども「特技」ではなかった
かほさんは、HEROコード診断を受ける前から「妄想する力」を持っていました。
新しく教わった能力ではありません。
本人によれば、子どもの頃から妄想することが得意でした。
物語の世界に自分が入ったらどうなるだろう。
もし空を飛べたら。
そんなことを自然に想像していたと振り返っています。
ところが、本人にとって妄想は、人に見せるものでも、仕事で使うものでもありませんでした。
つまり、
強みが「なかった」のではなく、
すでに使っている力を「強みとして認識していなかった」。
ここに大きな違いがあります。
YELL’sの介在|診断結果だけではなく「自分の過去」とつながった
転機の一つになったのが、HEROコード診断とHEROアカデミーでした。
HEROコード診断を受け、HEROアカデミーで自分のクラスについて学んでいく。
そこでかほさんは、ただ診断結果を読むだけではなく、
「これ、私が昔からやっていたことじゃない?」
と、自分自身の経験と照らし合わせていきました。
そして「妄想する」という、自分では強みだと思っていなかった力に目が向きます。
さらにHEROアカデミーでは、その力を頭の中だけに置いておくのではなく、未来を具体的に描くことへ発展させていきました。
- 未来を物語として描く
- 未来を画像として見える形にする
- 未来の一日の情景を具体的にする
- 描いた未来から実践する
- 実践を記録する
- アウトプットする
「妄想が得意」と知るだけではなく、その力を使うところまで進んだ。
ここが、この事例で研究したいポイントです。
インタビュー|「私、そういえばここめちゃめちゃ得意だわ」
Q. HEROコード診断とHEROアカデミーで、最初にどんな発見がありましたか?
なかのかほさん:
「なんかあ、私ってこれが得意なんだ。っていうのが見えてきたりとか。あ、これ確かに好きだなっていう、すごい大きな発見がまず最初にあったなと思ってて」
Q. その中で見つかった「妄想する力」は、以前から自覚していた強みだったのでしょうか?
なかのかほさん:
「もうとにかく妄想って私ちっちゃい頃から得意だったんですよ。」
「なんかそういう。もしこの空にを飛べたら、私はあの雲でみたいなその不思議ちゃんじゃないけど、なんかそういう妄想ってすごいしてたんだけど」
Q. それだけ昔から得意だったのに、なぜ強みだと思っていなかったのでしょうか?
なかのかほさん:
「なんだろうな。妄想って人に出すものでもないし、なんかあんまり私妄想してますってあんまり言わないじゃないですか。だから強みとも思ってなかったし、仕事につながるとか、あるいは夢を描くって無意識に使ってはいたけど、こ、これをもっと。もっと出していったらもっと描けるっていう。なんかその特技にしてなかったなって思って。」
Q. 自分の強みだと気づいた時、どう感じましたか?
なかのかほさん:
「あ、そっか。そっか。私そういえばここめちゃめちゃ得意だわっていうのに気づいたのが、最初のヒーロー行動診断とヒーローアカデミーで大きかったかなと思って。」
After|「妄想」は、未来を具体的に描くための力へ変わった
この事例で重要なのは、診断を受けて「私には妄想力があります」とわかったことだけではありません。
その力を実際に使い始めたことです。
未来を想像する。
物語にする。
画像にする。
一日の場面まで具体的にする。
そして、描いた未来と現在を比べながら、実践する。
記録する。
アウトプットする。
つまり、
「ただ妄想する」
↓
「未来を具体的に描く」
↓
「実践につなげる」
という使い方へ変わっていきました。
強みは、名前を知った瞬間に仕事になるわけではありません。
「この力を、何のために使う?」と実践した時に、価値へ変わっていきます。
自分の強みがわからない時に、探してほしい5つの記録
1|子どもの頃、頼まれなくてもしていたこと
遊び方、考え方、好きだったこと、時間を忘れていたことを振り返ります。「仕事に関係ない」と最初から除外しないことがポイントです。
2|自分には簡単なのに、人から驚かれること
「なんでそんなに早くできるの?」「どうやって思いついたの?」と言われることには、自分が無意識に使っている力が隠れている可能性があります。
3|気づくと勝手に考えてしまうこと
誰かに指示されなくても改善案を考える。未来を想像する。人の気持ちを考える。情報を整理する。そんな「勝手に頭が動く方向」も観察してみます。
4|「それくらい普通」と思っていること
強みが見つからない人ほど、この言葉に注目します。「普通だから」と外したものを、一度候補へ戻してみてください。
5|その力を使うと、誰に何が起きるのか
最後に、「得意」で終わらせません。その力を使った結果、誰かが理解しやすくなる、未来が見える、行動しやすくなるなど、相手に起きる変化まで観察します。
「好き」「得意」「強み」は、同じではない
ここで一つ、分けて考えておきたいことがあります。
好きだからといって、必ず仕事にする必要はありません。
得意だからといって、それだけでお客様に価値が生まれるとも限りません。
だからこそ、
「私は何が得意?」
の次に、
「その得意を、どこで使うと誰の役に立つ?」
まで考えてみます。
かほさんの事例でも、「妄想が得意」と名前をつけただけでは終わっていません。
未来を描くことへ使い、見える形にし、実践へつなげていった。
この「使う」までが大切です。
この事例から代表が研究できること|「うちのエース候補」の強みを見落としていませんか?
この考え方は、自分自身の強み探しだけではなく、チーム育成にも置き換えられます。
代表から見ると、
「この子、これすごく得意なのに」
「もっとここを使ったら活躍できそうなのに」
と見えているメンバーはいないでしょうか。
ところが本人は、
「普通ですよ」
「誰でもできます」
「別に大したことじゃないです」
と受け取っていない。
そんなことがあります。
その時に、代表が「あなたはこれが得意だから」と答えだけを渡すこともできます。
だけれども、本人自身が過去の経験や日常の行動とつなげて、
「確かに、私これずっとやっている」
と発見できれば、その強みを自分から使う入口になります。
さらに、
- どんな仕事で使うのか
- 誰のために使うのか
- もっと伸ばすと何ができるのか
- 今までと違う役割で使えないか
まで研究する。
「苦手を直す育成」だけではなく、「今いる人の強みを発見し、さらに使えるようにする育成」も、組織の可能性を広げる一つの方法です。
強みを見つけたら「使った記録」を残してみる
「これが私の強みかもしれない」と思ったら、すぐに確定しなくても大丈夫です。
まず使ってみます。
たとえば、
- 未来を描くのが得意 → 新企画の未来像を具体的にしてみる
- 整理するのが得意 → 複雑な情報を一枚にまとめてみる
- 人の話を聞くのが得意 → お客様の言葉を深く聞いてみる
- 面白くするのが得意 → いつもの企画に一つ工夫を入れてみる
- 研究するのが好き → 一つのテーマを調べ、仕事へ応用してみる
そして、
「使った結果、何が起きた?」
を記録します。
強みは、考えているだけではわからない部分があります。
使う→記録する→反応を見る→もう一度使う。
この繰り返しによって、「これは私が使える力なんだ」という実感も育っていきます。
自分では見つけにくい「当たり前の強み」を研究してみる
かほさんが「妄想」を強みとして見ていなかったように、自分の強みほど、自分一人では気づきにくいことがあります。
「何ができるか」だけではなく、
どんな時に自然と力が出るのか。
どんな考え方を無意識にしているのか。
どんな未来に向かう時に動きやすいのか。
自分自身の使い方を研究することも、強みを成果につなげる入口になります。


自分の強みがわからない女性起業家のFAQ
- Q1. 自分の強みが本当に何も思いつきません。どこから探せばいいですか?
「人より優れていること」をいったん探すのをやめて、過去の行動から探してみてください。子どもの頃に頼まれなくてもしていたこと、時間を忘れていたこと、周りから「なんでそんなにできるの?」と言われたこと、自分では「これくらい普通」と思っていることを書き出します。強みは、自分にとって簡単だからこそ価値を認識しにくい場合があります。なかのかほさんにとっての「妄想」も、子どもの頃から自然にしていたため、最初は強みとも仕事につながるものとも捉えていませんでした。まずは「すごいもの」を探すのではなく、「ずっと使っているもの」を探すところから始めてみてください。
- Q2. 好きなことと強みはどう違うのでしょうか?
好きなことは「やりたい」「楽しい」という自分の感情から見ることができます。一方、強みを仕事へ活かす場合は、その力を使った時に何が起きるのかまで観察してみます。好きで何時間でも調べられるなら、その背景に研究する力や情報を集める力があるかもしれません。妄想するのが好きなら、未来像を描いたり、新しい企画を考えたりする力として使える可能性があります。最初から「これは強み」「これはただの趣味」と分類する必要はありません。好きなことをしている時、自分はどんな考え方や行動を自然にしているのか。その力を別の場面で使うと何が起きるのかを試すことで、仕事につながる強みかどうかも見えやすくなります。
- Q3. 「これくらい誰でもできる」と思ってしまい、強みだと受け取れません。
その「誰でもできる」という感覚自体を、一度疑ってみてください。自分が長い間自然に繰り返してきたことは、本人にとって手順を説明する必要もないほど当たり前になっています。そのため、他の人が同じようにできないことに気づきにくくなります。誰かから褒められた時には、すぐに否定せず「相手は具体的に何を見てそう言ったのか」を聞いてみるのも一つです。また、同じ仕事をした人と自分の考え方や手順を比べてみると、自分だけが自然に行っている工夫が見えることもあります。「普通だから除外する」のではなく、「なぜ私には普通にできるのだろう?」と研究対象にしてみてください。
- Q4. 強み診断を受けても、結果を仕事に活かせません。どうしたらいいですか?
診断結果を読んで「当たっている」「当たっていない」で終わらせず、自分の実際の経験とつなげてみてください。「この特徴は、過去のどの場面で出ていた?」「最近この力を使ったのはいつ?」「この力をもっと使うなら、今の仕事のどこで使える?」と問いを進めます。かほさんの事例でも、HEROコード診断だけで新しい能力が生まれたのではありません。もともと子どもの頃からしていた「妄想」と診断・学びがつながり、「そういえばここめちゃめちゃ得意だわ」と認識できたことが大きな転換になりました。診断は答えとして置いておくのではなく、自分の過去と現在を研究するための材料として使ってみてください。
- Q5. 見つけた強みを仕事につなげるにはどうすればいいですか?
「私の強みは○○です」と名前をつけた後に、「その力を使うと、誰にどんな変化を起こせる?」まで考えてみます。たとえば未来を描く力なら、お客様がまだ言葉にできていない未来を一緒に具体化する場面で使えるかもしれません。整理する力なら、複雑な情報をわかりやすく伝える仕事に活かせる可能性があります。そして実際の仕事で小さく使い、結果を記録します。誰に喜ばれたのか、何が以前よりうまくいったのか、自分はどんな時に力を発揮しやすかったのか。こうした事実を積み重ねることで、「得意かもしれない」という感覚から「この場面で使える強み」という具体的な理解へ変わっていきます。
- Q6. 苦手を克服することと、強みを伸ばすことはどちらを優先すべきですか?
仕事を続ける上で必要な苦手への対処はありますが、「苦手を全部なくしてから強みを使う」と考える必要はありません。まず、今の仕事で最低限必要なことと、自分だから価値を出しやすいことを分けて考えてみてください。苦手な部分は仕組み化したり、誰かの力を借りたりしながら、自分が自然に力を発揮できる領域に使う時間を増やす方法もあります。特に「自分には足りないものばかり」と感じている時は、改善点だけを見続けると、すでに持っている力を使わないままになることがあります。弱点を無視するのではなく、同時に「私は何なら自然に力を出せる?」という視点も持ってみてください。
- Q7. チームメンバー本人が自分の強みを受け取ってくれない時はどうすればいいですか?
「あなたの強みはこれ」と評価だけを渡すより、本人が強みを使った具体的な事実を一緒に振り返ってみてください。「この企画の時、どうやってそのアイデアを思いついた?」「このお客様が喜んでいた時、あなたは何をしていた?」「他の人が困っていたのに、なぜあなたは自然にできた?」とプロセスを聞きます。本人が「そういえば、昔からこれをやっている」「確かにここは苦にならない」と自分の経験とつながると、受け取り方が変わることがあります。その上で、次の仕事でも意識的に使ってもらい、結果を記録します。強みを言い渡すのではなく、本人自身が発見し、使い、成果とのつながりを確認できる機会をつくることが大切です。
動画でもう一度見る|当たり前だった「妄想」が強みになるまで
この記事の監修|吉野加容子


吉野加容子
YELL’s大学 学長。学術博士。脳科学・学習行動の専門家。
YELL’s大学では、知識や診断結果を知って終わるのではなく、自分で問いを持ち、考え、決め、動き、その経験を記録しながら次の考動へつなげることを大切にしています。
記録についても、成功した成果だけを残すのではなく、途中で何を考え、どこで止まり、何を試し、何があったから次へ進めたのかを研究材料として残します。
完成した人の答えを見せるだけではなく、挑戦のプロセスから「次の人が再現できる問いや考動」を発見していくことも大切にしています。
また、記録することと公開することは同じではありません。まず本人が自分自身の経験を詳しく振り返り、その後、第三者の情報や公開する必要のない内容を除き、誰かの未来に役立つ部分へ編集していきます。
まとめ|強みは「特別なもの」ではなく、当たり前の中に隠れているかもしれない
自分の強みがわからない時、
「私には何もない」
と結論を出す前に、
「私が当たり前すぎて、数えていないものは何だろう?」
と問い直してみてください。
かほさんにとって、それは子どもの頃から自然にしていた「妄想」でした。
本人にとっては、人に見せるものでも、仕事につながるものでもなかった。
だから、強みとして数えていませんでした。
HEROコード診断とHEROアカデミーを通して、自分自身の過去と照らし合わせた時、
「私そういえばここめちゃめちゃ得意だわ」
と、すでに持っていた力を発見しました。
そして、その力を未来を描くことに使い、見える形にし、実践へつなげていった。
強みは、見つけて終わりではありません。
気づく。
使ってみる。
記録する。
誰にどんな変化が起きたかを見る。
そして、もう一度使う。
その繰り返しが、「私の強みかもしれない」を「私はこの力をこう使える」へ変えていきます。


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