ー コミュニティ主宰者からのご相談 ー
「次のリーダーを育てたいのですが、誰を候補にすればいいか分かりません。
選ぶ基準はありますか?」

ー YELL’s大学 学長 吉野加容子より ー
今いちばん成果を出している人だけを見るのではなく、「自分で考えて動けるか」「誰かの成長へ目を向けられるか」「学んだことを次へ渡そうとしているか」を日常の行動から見てみてください。
「次のリーダーを決めたい。だけど、誰を選べばいいか分からない。」
チームが大きくなってくると、代表一人ですべてを見ることが難しくなってきます。
そこで必要になるのが、次のリーダーです。
けれども、いざ候補を考えると迷います。
一番売れている人?
一番長くいる人?
一番仕事が速い人?
一番発言してくれる人?
一番代表の考えを理解している人?
どれも一つの材料にはなります。
けれども、それだけで次のリーダーを決めると、役割を渡した後に「思っていたのと違った」ということも起こります。
なぜなら、リーダーに必要なのは、今の仕事が上手にできる力だけではないからです。
自分で考える。
必要な時に相談する。
人を見る。
人へ問いを渡す。
自分の経験を次へ渡す。
こうした行動が、日常のどこに現れているかを見る必要があります。
こんなお悩みはありませんか?
- 次のリーダー候補を決めたいけれど、判断基準がない。
- 一番成果を出している人を選べばいいのか迷う。
- 仕事はできるのに、人を任せると不安なスタッフがいる。
- 発言力のある人が本当にリーダー向きなのか分からない。
- 本人に自信がないので候補から外していいのか迷う。
- 縁の下で周りを支えている人をどう評価すればいいか分からない。
- リーダー候補を決めてから失敗するのが怖い。
- 代表と同じタイプの人ばかり選んでしまう。
- 本人がリーダーになりたいかどうかも分からない。
- 将来、人が人を育てられるチームにしたい。
この記事でわかること
- 売上だけでリーダー候補を決めない方がいい理由。
- リーダー候補を見る時に確認したい日常の行動。
- 「仕事ができる人」と「人を育てられる人」の違い。
- 本人に自信がなくても候補になり得る理由。
- YELL’sが大切にしている次世代リーダー育成の視点。
- 候補を決める前に小さな舞台を渡す意味。
- 次のリーダー候補を見つける7つの見極めポイント。
先にこの記事の結論
次のリーダー候補を選ぶ時に、最初から「完成したリーダー」を探す必要はありません。
見たいのは、
自分の仕事へ責任を持とうとしている。
分からない時に自分で考えようとしている。
必要な時には周りを頼れる。
誰かの困りごとへ目を向ける。
自分の経験を人へ伝えようとする。
失敗した後に振り返れる。
もっと良くする方法を考えようとする。
といった、これからリーダーへ育つ可能性が見える行動です。
リーダー候補は「今、一番できる人」を選ぶのではなく、「役割を渡した時に、さらに育っていける人」を見つける。
この視点を持つと、今まで候補に見えていなかった人も見えてきます。


リーダーとは「一番優秀な人」のことではない
リーダー候補を考える時、つい「能力が高い順」に並べたくなります。
売上が高い。
仕事が速い。
ミスが少ない。
知識がある。
発言力がある。
これらは確かに大切な力です。
一方で、YELL’sでリーダーを研究する中では、
「自分の人生のハンドルを、自分で握っている人」
という捉え方も大切にされています。
つまり、誰かから言われるまで動かないのではなく、
自分はどうしたいのか。
今何が必要なのか。
次に何を選ぶのか。
を考えて、自分で未来へ進もうとする人です。
役職がついたからリーダーになるのではなく、リーダーとしての考動が先に少しずつ現れ始める。
その小さなサインを見つけるところから始めます。
売上が高い人だけを選ぶと見落としやすいもの
成果を出せることは大切です。
けれども、「売上が高い=人を育てられる」とは限りません。
自分一人で成果をつくるには、
自分が学ぶ。
自分が考える。
自分が決める。
自分が動く。
ことが中心になります。
リーダーになると、そこへ、
相手を見る。
相手の話を聞く。
問いを渡す。
役割を渡す。
失敗を見守る。
変化を振り返る。
という別の仕事が加わります。
だから、成果だけを見ると、人への関わり方に強みを持つ人を見落としてしまうことがあります。
自信がない人を、候補から外さなくてもいい
もう一つ、代表が見落としやすいのが、
「私はリーダーなんて無理です」
と言う人です。
堂々と前へ出る人だけが、リーダー候補とは限りません。
たとえば、普段から、
困っている新人へ声をかけている。
誰かの相談を聞いている。
メンバー同士をつないでいる。
資料を整理してみんなへ共有している。
人が困らないよう先回りしている。
そんな人もいます。
本人は「リーダーシップを取っている」という自覚がなくても、すでに誰かが動きやすくなる関わりをしている可能性があります。
「自信があるか」より、普段どんな考動をしているかを見てみてください。
YELL’sでは「次のリーダーを育てられる人」まで見ていく
YELL’sの組織内トレーナー育成では、人を育てる側に必要な実践として、
人の止まり方を見る。
欲求と役割を見る。
問いを渡す。
判断基準を伝える。
小さな舞台をつくる。
考動を記録する。
振り返りを先導する。
次のリーダーを育てる。
という視点を置いています。
これを見ると、リーダー候補の見つけ方も変わります。
今どれだけ結果を持っているかだけではなく、
「人の変化を見ようとしているか」「誰かへ経験を渡そうとしているか」
も大切な観察ポイントになります。
次のリーダー候補を見つける7つの見極めポイント
① 自分で考えてから相談しているか
何か起きるたびに「どうしたらいいですか?」だけではなく、
「私はこう考えました」
という自分の案を持って相談できる人は、リーダー候補を見る一つのサインになります。
最初から正解である必要はありません。
大切なのは、自分の頭で一度考えようとしているかです。
② 分からない時に、必要な人を頼れるか
リーダーというと、「一人で全部できる人」を想像するかもしれません。
実際には、分からないことを抱え込み続けるより、必要な時に、
相談する。
教えてもらう。
仲間の力を借りる。
ことができる方が、チームとして前へ進める場面があります。
「頼らない人」ではなく、「誰をどう頼れば前へ進めるかを考えられる人」を見ます。
③ 誰かの変化へ関心を持っているか
リーダー候補を見る時、自分の成果だけでなく、周囲への関心も見ます。
「あの人、最近こんなことができるようになりましたよ」
「ここで止まっている気がします」
「一緒にやったらできそうです」
と、誰かの変化を見つけて話す人はいないでしょうか。
自分だけではなく、他者の成長へ視線が向いていることは、人を育てるリーダーへ進む大切な種になります。
④ 自分の経験を次の人へ渡そうとしているか
自分が失敗した時のこと。
できなかった時のこと。
うまくいくようになったきっかけ。
そうした経験を、
「私も最初はこうだったよ」
と誰かへ渡せる人は、経験を自分だけのものにしていません。
人が人を育てるチームでは、経験が次の人へ伝承されることが重要になります。
⑤ 失敗した後に「じゃあどうする?」へ進めるか
リーダーになると、すべてが想定通りには進みません。
だから見るべきなのは、失敗しない人かどうかではありません。
失敗した後に、
何が起きた?
なぜそうなった?
次は何を変える?
と考えられるかです。
失敗を隠す人より、失敗を次の一手へ変えられる人。
こうした姿勢も大切な観察ポイントです。
⑥ チームの判断基準を理解しようとしているか
自分の好き嫌いだけで判断するのではなく、
このチームは何を大切にしている?
お客様に何を届けたい?
この場面で優先することは何?
と、チーム全体の基準から考えようとする人もいます。
リーダーになると、自分だけの判断ではなく、組織が大切にすることを次の人へ伝える役割も増えていきます。
⑦ 「もっと良くするには?」を考えているか
言われた仕事を終わらせるだけでなく、
「ここ、こうしたら分かりやすいと思います」
「このやり方だと新人さんが迷うかもしれません」
「次はこう変えてみませんか?」
と提案する人はいないでしょうか。
大きな提案である必要はありません。
今あるものを当たり前として受け取るだけでなく、未来を良くしようとする視点も、次世代リーダー候補を見る一つの材料になります。
7つ全部できる人を探す必要はない
ここまで7つ挙げましたが、全部そろっている人だけを候補にする必要はありません。
むしろ、
「この人には、この種がある」
と見つけるために使ってください。
ある人は、人を見るのが得意かもしれません。
ある人は、改善提案が得意かもしれません。
ある人は、仲間を支えることが得意かもしれません。
ある人は、考えたことを言葉にすることが得意かもしれません。
YELL’sでは、HEROコード診断を通して、アクセル・ブレーキだけではなく、力が出やすい役割や心が動く場面の違いも見ながらチームでの役割を考えます。
全員を同じリーダー像へ当てはめるのではなく、その人らしいリーダーシップを育てる。
この視点が大切です。
候補を決める前に「小さな舞台」を渡してみる
リーダー候補を会議室だけで決める必要はありません。
むしろ、小さな役割を渡してみると、その人の考動が見えやすくなります。
たとえば、
新人一人の相談役を任せる。
小さなミーティングを進行してもらう。
一つの企画をまとめてもらう。
新人向けの資料をつくってもらう。
一人の挑戦を応援してもらう。
一つの改善テーマを任せる。
そして結果だけを見るのではなく、
誰に声をかけた?
困った時はどうした?
何を基準に決めた?
相手の変化をどう見た?
何を振り返った?
を見ます。
リーダー候補は、肩書きを渡す前の「小さな舞台」で発見できます。
「やりたいか?」を本人へ聞くことも忘れない
代表から見て、どれだけリーダーに向いているように見えても、本人がその役割を望んでいるとは限りません。
だから候補が見えてきたら、
これからどんなことに挑戦してみたい?
誰かを育てることに興味はある?
どんなチームをつくってみたい?
今の自分から一つ役割を広げるなら何をしてみたい?
と会話します。
本人自身の未来と、チームの未来が重なる場所が見つかれば、リーダーという役割は、
「代表から与えられた仕事」
ではなく、
「自分が挑戦してみたい未来」
へ変わりやすくなります。
役職を先に渡すより「考動」を先に増やす
「今日からあなたがリーダーです」と肩書きを渡すことはできます。
けれども、肩書きだけでは、人を見る力も、判断する力も、育成する力も急には増えません。
そこで、先に、
小さく任せる。
自分で考えてもらう。
必要な相談をしてもらう。
誰かを応援してもらう。
失敗を振り返る。
次の一手を決める。
という考動を増やします。
その中で本人にも、
「私、こういうことをするのが好きかもしれない」
「人ができるようになるのを見るのが嬉しい」
という発見が生まれることがあります。
Before|代表の頭の中だけで「リーダー向き」を決めている
次のリーダー候補が見つからない時、代表自身の中にだけ選考基準があることがあります。
しっかりしている人。
よく発言する人。
仕事が速い人。
自分と考え方が似ている人。
こうした感覚だけで見ていると、目立たない場所で周りを支えている人や、これから伸びる人を見落とすことがあります。
「あの人はリーダーっぽくない」ではなく、「どんな場面でリーダーとしての考動が出ている?」
へ問いを変えてみてください。
After|日常の記録から「次の人」を発見する
リーダー候補を見つけるために役立つのが、日常の小さな記録です。
誰が新人へ声をかけた?
誰が改善案を出した?
誰が失敗を共有した?
誰がチームの相談に乗った?
誰が自分から役割を取りに行った?
誰が誰かの成長を喜んでいた?
こうした記録を残していくと、肩書きや売上だけでは見えなかった人が見えてきます。
YELL’sでは、考動や変化の途中もヒーローログとして記録していく考え方を大切にしています。
リーダー候補は、一回の面談で発見するより、日々の考動の積み重ねから発見する。
この見方を持つと、育成の精度も上がっていきます。
次のリーダー候補を見つける5ステップ
最初に「一番優秀なのは誰?」と考えないことです。
これからどんなチームにしたい?
どんな役割が増える?
誰を育てる必要がある?
どんな判断を任せたい?
から必要なリーダー像を考えます。
未来が違えば、必要なリーダーも変わります。
売上や成績だけではなく、
相談の仕方。
困った時の動き。
人との関わり。
改善提案。
失敗後の振り返り。
を見ます。
リーダーとしての可能性は、日常の小さな選択に現れます。
候補が見えたら、すぐ役職へ上げるのではなく、小さな実践を渡します。
一人の相談役。
小さな企画。
ミーティング進行。
新人サポート。
実際に役割を持った時、どんな考動が出るかを観察します。
役割を渡した後、結果だけでなく本人の感情も聞きます。
何が楽しかった?
何が難しかった?
またやってみたい?
どんな力を伸ばしたい?
次は何に挑戦したい?
本人の「やりたい」とチームの未来が重なる場所を探します。
一回の成功・失敗だけで候補から外さず、
相談の仕方が変わった。
人を見る言葉が増えた。
自分で決める場面が増えた。
失敗後に立て直せた。
誰かを応援するようになった。
といった変化を記録します。
リーダー候補を「評価」するだけではなく、「育っている途中」を見ることが大切です。
リーダー候補を一人に絞りすぎない
最初から「次のリーダーはこの人」と一人だけに決めなくても構いません。
複数人へ違う小さな舞台を渡すことで、それぞれの強みが見えてきます。
人を支えるのが得意な人。
企画を前へ進めるのが得意な人。
問題を深く考えるのが得意な人。
人を巻き込むのが得意な人。
リーダーシップの形は一つではありません。
「代表の右腕を一人探す」だけではなく、「チームの中に複数のリーダーシップを育てる」と考えると、組織の可能性が広がります。
関連記事|次世代リーダーが育つチームづくり
いたがきひまりさんについて
ASDグレーゾーン専門家|いたがきひまり
ママのためのオンラインスクール「Nicotto講座」を主宰。自身の活動を広げながら、人を率いるリーダーとしてのあり方や、仲間それぞれの力を活かしたチームづくり・人材育成を研究してきました。
一人で成果をつくることだけでなく、仲間を頼ること、人の可能性を見ること、自分の経験を次の人へ渡すことを重ねながら、「人が人を育てるチーム」づくりに取り組んでいます。
Instagram|@itagaki_himari
まとめ|リーダー候補は「今できる人」ではなく「これから育つ人」から見つける
次のリーダーを育てたい。
だけど、誰を選べばいいか分からない。
そんな時は、売上順や社歴順だけで人を並べる前に、日常の考動を見てみてください。
自分で考えている人は誰?
必要な時に仲間を頼っている人は誰?
人の変化を見ている人は誰?
経験を次へ渡している人は誰?
失敗から次を考えている人は誰?
チームの判断基準を大切にしている人は誰?
もっと良くしようとしている人は誰?
そこに、まだ本人自身も気づいていないリーダーの種があるかもしれません。
そして、種を見つけたらすぐ肩書きを渡すのではなく、
小さな舞台を一つ渡してみる。
そこで考え、動き、失敗し、相談し、誰かを応援する経験をつくります。
次世代リーダーは、代表が「この人」と指名した瞬間に完成するのではありません。日々の小さな考動を見つけ、役割と挑戦を渡す中で育っていきます。


HEROコード診断の開発・監修
HEROコード診断は、YELL’s大学 学長 吉野加容子(学術博士 Ph.D.)が開発・監修しています。


大人の学び直しと行動の脳科学を専門とする研究者として、人が「できる・できない」という結果だけではなく、何をきっかけに動き、どこで止まり、どんな役割で力を発揮しやすいのかを研究・実践しています。
YELL’s大学では、HEROコード診断、ムーンショットアプローチ、マイプロデュースデザイン、考動、ヒーローログなどを通して、一人ひとりの現在地や強みを見つけ、自分の未来を動かす人から、やがて組織の未来を一緒につくる人へ育つ人財教育を行っています。
次世代リーダー育成でも、代表の感覚だけで人を選ぶのではなく、本人のアクセル・ブレーキ、欲求、力が出る役割、日常の考動、記録された変化を見ながら、その人らしいリーダーシップを育てていきます。
監修:吉野加容子
YELL’s大学 学長
学術博士(Ph.D.)
HEROコード診断 開発・監修
「脳科学×教育×起業」で選択できる人生を歩み歩ませる人財教育プロデューサー
大人の学び直しと行動の脳科学を専門とする研究者
YELL’s大学 学長・吉野加容子について詳しく見る


次世代リーダー候補の選び方FAQ
- Q1. 次のリーダー候補は、一番売上を出している人から選ぶべきですか?
-
売上や成果は、一つの大切な判断材料です。ただし、それだけで決める必要はありません。自分で成果を出す力と、人を育てたりチームの未来を考えたりする力は別だからです。候補を見る時は、日常の行動も観察します。分からない時に自分なりの案を持って相談しているか、仲間が困っている時に声をかけているか、自分の経験を誰かへ伝えているか、失敗した後に次の一手を考えているか、チームの判断基準を理解しようとしているかなどです。売上が高くても、人に関わることに興味がない人もいます。一方で、数字では目立っていなくても、周囲が動きやすくなる関わりをしている人もいます。まず成果と人への関わりを分けて観察し、小さな育成役や企画を任せてみます。その中で本人がどう考え、誰を頼り、どんな振り返りをするかを見ることで、肩書きや数字だけでは見えないリーダーとしての可能性を発見しやすくなります。
- Q2. 「自分にはリーダーなんて無理」と言う人は候補から外した方がいいですか?
-
「リーダーになりたい」と強く言えるかどうかだけで候補から外す必要はありません。リーダーという言葉から、「人前で堂々と話す人」「何でも決められる人」「代表のような人」を想像して、自分には無理だと感じている場合もあります。一方、実際の日常を見ると、新人へ声をかけている、困っている人の話を聞いている、情報を整理して共有している、仲間同士をつないでいるなど、すでにリーダーシップにつながる行動をしていることがあります。まず「リーダーになりたい?」だけではなく、「誰かを応援する役割はどう?」「小さな勉強会を一回やってみたい?」「新人一人の相談役ならどう?」と具体的な小さな舞台で会話してみてください。そして本人がやってみた時の感情も確認します。楽しかった、もっとやりたい、相手が変わったのが嬉しかったという反応があれば、本人自身も気づいていなかった強みが見つかることがあります。自信の大きさより、実際の考動と役割を経験した時の変化を見ることが大切です。
- Q3. 次のリーダー候補を選ぶ時、社歴や年齢はどのくらい重視すべきですか?
-
社歴や経験年数は、その人がどれだけ業務や組織を理解しているかを見る一つの材料になります。ただ、長く在籍していることだけでリーダー適性が決まるわけではありません。逆に、経験が浅いから候補になれないとも限りません。大切なのは、これまでの期間をどう使ってきたかです。同じ一年でも、言われた仕事だけを続けてきた人と、自分から疑問を持ち、改善し、周囲へ関わってきた人では経験の中身が違います。候補を見る時は、「何年いるか」だけでなく、「どんな場面で自分で判断したか」「誰かの成長へ関わったか」「失敗から何を学んだか」「自分の経験を次の人へ渡したことがあるか」を確認してみてください。また、チームの未来に必要な役割によっても適任者は変わります。業務知識が深い人が必要な場面もあれば、人をつなぐ人や、新しいことへ挑戦できる人が必要な場面もあります。年齢・社歴・成果の一つだけで決めず、未来の役割と日常の考動を組み合わせて見ることがおすすめです。
- Q4. 候補を選んでから「違った」となるのが怖いです。失敗しない方法はありますか?
-
最初から一人を正式なリーダーに決めて、大きな責任をすべて渡す必要はありません。候補が見えた段階で、小さな舞台を渡しながら確かめる方法があります。たとえば、新人一人の相談役、一回のミーティング進行、小さな企画のまとめ役、一つの改善テーマなどです。実践後は、結果だけで判断しません。「どんな準備をした?」「困った時にどうした?」「誰へ相談した?」「相手の変化をどう見た?」「もう一度やるなら何を変える?」と振り返ります。最初の挑戦で失敗したから候補ではない、と決めるのではなく、失敗から何を発見して次へ進めるかも観察します。また、本人自身がその役割をどう感じたかも重要です。能力はあるけれど人を育てる役割には心が動かない人もいますし、小さな経験をきっかけに「もっとやってみたい」と変化する人もいます。候補選びを一回の選抜ではなく、小さな実践と記録を重ねる育成期間と捉えることで、代表も本人も確かめながら進めやすくなります。
- Q5. 今日から次のリーダー候補を見つけるために、何をすればいいですか?
-
今日から始めるなら、「候補者を一人決める」より先に、チームの一週間を観察してみてください。誰が困っている人へ声をかけたか、誰が自分の案を持って相談したか、誰が改善案を出したか、誰が自分の失敗を共有したか、誰が新人へ経験を伝えたかを簡単に記録します。普段なら見逃している小さな行動の中に、リーダーの種が見つかることがあります。その後、気になる人を一〜三人ほど選び、それぞれへ違う小さな舞台を渡してみます。一人には新人サポート、一人にはミーティング、一人には改善企画という形です。そして「うまくできたか」だけではなく、どう考えたか、誰を頼ったか、人をどう見たか、何を振り返ったかまで記録します。YELL’sでヒーローログを大切にするのも、結果だけでは見えない途中の変化を残すためです。今日一日だけでも「誰が成果を出した?」から「誰が誰かの未来を少し動かした?」へ観察する問いを変えると、次のリーダー候補の見え方が変わってきます。
「次のリーダー候補が見つからない」と感じている主宰者へ
もしかすると、まだリーダーがいないのではなく、
「今のリーダー像では見えていない人」がいるのかもしれません。
売上。
発言力。
社歴。
それだけではなく、
誰が人を見ている?
誰が自分で考えている?
誰が経験を次へ渡している?
という視点でもチームを見てみてください。
YELL’sでは、HEROコード診断を通して、一人ひとりのアクセル・ブレーキ、欲求、力が出る役割、日常の考動を見ながら、その人らしい次世代リーダーの可能性を発見していきます。

































