「人を増やせば、少しは私の仕事も減ると思っていた。」
講師を育てた。
認定者も増えた。
コミュニティの人数も増えた。
それなのに。
企画を決めるのは自分。
最終確認するのも自分。
問題が起きたら呼ばれるのも自分。
メンバーから届くのは、
「これでいいですか?」
「次は何をしたらいいですか?」
「一度確認してもらえますか?」
という相談ばかり。
気づけば、人が増えるほど、
自分の仕事も増えている。
そんな状態になっていませんか?
ここで、一つ疑ってみたいことがあります。
本当に必要なのは、「もっと人を増やすこと」でしょうか?
もしかすると今必要なのは、
「教えられる人」を増やすことではなく、「次の人を育てられる人」を育てることかもしれません。
こんなお悩みはありませんか?
- 講師やスタッフを増やしても自分が忙しい。
- メンバーから判断を求められることが多い。
- 自分がいないと企画が前へ進まない。
- 任せても結局、自分が修正することになる。
- 教えられる人は増えたけれど、リーダーが育たない。
- 次世代リーダー候補をどう見つければいいかわからない。
- 優秀な人へ仕事を集めすぎてしまう。
- メンバーごとに育成方法がバラバラになっている。
- 自分の成功経験をどう教えればいいかわからない。
- 自分が現場を離れても成長し続けるチームをつくりたい。
この記事でわかること
- 人を増やしても主宰者の仕事が減らない理由。
- 「教えること」と「人を育てること」の違い。
- いたがきひまりさんが人材育成へ進んだ転換点。
- 自分の成功体験を育成ステップへ変える方法。
- 次世代リーダーへ挑戦を渡す考え方。
- 自分がいなくても人が育つチームづくりのヒント。
この記事のポイント
人材育成がうまくいかない時、
「もっと丁寧に教えよう」
と考える前に、こんな問いを置いてみます。
私は、何を教えている?
知識?
やり方?
それとも、考え方や判断基準まで渡している?
この人が次の人を育てるところまで設計している?
私は、自分がいなくても成長できる人を育てている?
「私が教える」から、「この人が次の人を育てられる状態をつくる」へ。
ここに、チームが次の段階へ進む分岐点があります。
いたがきひまりさんも、最初から「人を育てるリーダー」だったわけではない
いたがきひまりさんは現在、ASDグレーゾーン専門家として、ママのためのオンラインスクール「Nicotto講座」を主宰しています。
発達科学コミュニケーションマスタートレーナーとして、母子登校・分離不安・HSC・子どもの不安症などに悩む親子を支援。
これまで300組の癇癪・登校しぶり・母子分離不安の改善に関わってきました。
だけれども、活動を始めた頃から大きなチームを率いていたわけではありません。
むしろ、最初に向き合っていたのは、
「自分自身が前へ進むこと」でした。
子どもが自分から離れられない。
自分の時間がつくれない。
仕事と子育てを両立できない。
何度も諦めそうになった。
そんな状態から、小さな挑戦を重ねていきました。
最初から速く進めたわけではありません。
人よりゆっくりでもいい。
自分のペースで一歩ずつ進もう。
「種を蒔かなければ花は咲かない」と、小さな挑戦を重ねていった。
その積み重ねが、やがて自分だけではなく、次の人を育てる経験へ変わっていきました。
転換点は「私が成功する」から「次の人を成功させる」へ変わったこと
ひまりさんにとって大きな変化の一つが、
自分が成果を出すだけではなく、次の人を育てる側へ進んだことでした。
自分のチームをつくる。
次のリーダー候補を見つける。
そして、ある一人を、
「この人を育てる」
と決めました。
ここで興味深いのは、
「頑張ってね」と応援しただけではなかったことです。
ひまりさんは、
自分が育ってきた一年間を、次の人でも再現できないか?
と考え始めました。
「私だからできた」で終わらせない。
自分は、どんな順番で成長した?
どこで壁にぶつかった?
その時、何がきっかけになった?
どんな挑戦をした?
次の段階へ進むために何が必要だった?
自分の成功体験を分解すると、人を育てるための材料へ変わっていきます。
「成長してね」ではなく、成長の途中にゴールを置いた
「もっと成長してほしい」
「リーダーになってほしい」
これは、育てる側には分かる言葉です。
けれども、育つ本人からすると、
「具体的に、次は何ができればいいの?」
が分かりません。
ひまりさんは、人が育っていく過程を段階に分け、そこへ具体的なゴールを置いていきました。
次のリーダー候補を見つける。
↓
自分の商品や専門性を形にする。
↓
初めての成果をつくる。
↓
成果を安定させる。
↓
人へ教える経験をする。
↓
次の人を育てる側へ進む。
「いつかリーダーになる」という遠い話を、
「次はここまで進もう」
という小さなゴールへ変えていったのです。
答えを渡すのではなく「成長する経験」を渡した
もう一つ重要なのが、挑戦の渡し方です。
人を育てようとすると、つい知識を教えたくなります。
だけれども、知っていることと、できることは同じではありません。
ひまりさんが次の人へ渡していったのは、
実際にやってみなければ得られない経験でした。
たとえば、こんな経験です。
- 短期間で企画を形にする。
- 実際のお客様の悩みを研究する。
- 自分の専門性を言葉にする。
- 商品を届け、初めての成果をつくる。
- 発信を続ける。
- 人前で教える。
- 成果を振り返り、改善する。
中でも象徴的なのが、研究材料として、ひまりさん自身が持っていた450件の顧客の声や事前情報を渡したことでした。
自分の感覚だけで、
「お客様はきっとこう悩んでいる」
と考えるのではなく、
実際のお客様は何に困っているのかを、自分で調べて発見する。
その経験によって、ぼんやりしていた専門性や発信内容も明確になっていきました。
人を育てるとは「足りないところを教えること」だけではない
ここで、人材育成の前提を一度疑ってみます。
メンバーができない時、
私たちは、
「何を教えればできるようになる?」
と考えます。
もちろん、それが必要な場面もあります。
だけれども、人が大きく成長する時には、
今までの自分では少し怖い役割へ挑戦した経験があることも少なくありません。
育成で考えたいのは「何を教える?」だけではありません。
今、この人はどこにいる?
次に何ができるようになったら成長する?
そのために、どんな経験が必要?
少し怖いけれど、挑戦できそうな役割は何?
挑戦した後、何を一緒に振り返る?
「教える」から「経験を設計する」へ。
人前で「教える側」に立つ経験が、自信を育てることもある
ひまりさんは、次のリーダー候補へ、人前で教える機会も渡していきました。
まだ完璧ではない。
もっと経験してからでもいい。
そう考えれば、先延ばしすることもできます。
それでも、実際に人へ教える役割を経験する。
すると、
「私にも伝えられた」
「人の役に立てた」
という経験が生まれます。
自信がついたら役割を渡すのではなく、役割を経験したことで自信が育つ。
この順番も、人材育成では大切です。
主宰者が持っている「成功の暗黙知」をチームの財産に変える
長く事業を続けている主宰者には、たくさんの経験があります。
失敗した経験。
初めて売れた時の経験。
集客できなかった時の改善。
お客様との会話。
チームづくりで失敗したこと。
それらが主宰者の頭の中だけに入っていると、
何か起こるたびに、主宰者本人が必要になります。
だからこそ、
自分の経験を記録する。
↓
成功・失敗の分岐点を見つける。
↓
何が成長のきっかけだったか整理する。
↓
次の人へ小さな挑戦として渡す。
↓
相手の結果をまた記録する。
↓
育成方法そのものを改善する。
という循環をつくります。
一人の経験が、次の人の成長を早める。
それが積み重なると、主宰者個人の経験が、チーム全体の財産へ変わっていきます。
「次のリーダーが育つチーム」へ変える5ステップ
最初から今までを振り返ります。
どこで止まった?
何を乗り越えた?
何が転機だった?
自分の成功を「才能」で終わらせず、プロセスに分解します。
全員を一度に育てようとしません。
まず一人。
この人が育ったら、誰を応援できるだろう?
という視点で候補を見ます。
「リーダーになる」では大きすぎます。
一回企画する。
一人のお客様を担当する。
一度人前で教える。
次に超える一段だけを決めます。
何でも任せればいいわけではありません。
今の本人に必要な経験は何か。
そこから逆算して役割を渡します。
成功したかだけではなく、
何ができた?
どこで止まった?
何があれば進めた?
を記録します。
その記録が、次の人を育てる方法になります。
目指したいのは「自分と同じ人」を増やすことではない
ここで注意したいことがあります。
自分の成功体験を再現する。
これは、
全員を自分と同じ人にすることではありません。
自分に効いた方法が、全員に同じように効くとは限らないからです。
だから、型を渡した後に見るのは、
「私と同じようにできた?」
ではありません。
「この人は、どこで力が出た?」
「どこで止まった?」
「どんな役割なら、自分から動き始めた?」
を観察します。
YELL’sが目指すのは「社外にもう一つ、人材育成チームを持つ」こと
主宰者一人で、
事業をつくる。
集客する。
商品を改善する。
メンバーを育てる。
次世代リーダーまで育てる。
そのすべてを担い続けるのは簡単ではありません。
だからYELL’sでは、単にリーダー本人が学ぶだけではなく、
その人のチームの中から、次のリーダーが育っていく状態を一緒につくることを目指しています。
主宰者だけを育てるのではなく、その先にいる人まで育てる。
誰を次のリーダー候補にする?
今どこで止まっている?
次にどんな挑戦を渡す?
何がその人のアクセルになる?
どんな経験を記録して、次へつなぐ?
そんな問いを一緒に持つ、社外の人材育成チームという考え方です。
まとめ|「私がやった方が早い」を続けた先に、次のリーダーは育つ?
メンバーが迷っている。
自分が答えれば、すぐ終わる。
自分が直せば、完成度も上がる。
だから、
「私がやった方が早い」
は、多くの場合、本当にその通りです。
だけれども、一つ問いがあります。
それを一年続けた先に、誰が育っているでしょうか?
ひまりさんは、自分自身が挑戦してきた経験を、次の人へ渡し始めました。
自分が成果を出す。
そこで終わらない。
その経験を分解する。
次の人へ挑戦として渡す。
その人が成果を出す。
そして、その人もまた次の人を育てる。
一人の成功を、一人で終わらせない。
ここまで進んだ時、チームは「主宰者が引っ張り続ける組織」から変わり始めます。
自分がいなくても、次のリーダーが育つチームをつくりたい方へ
人は増えたのに、自分の仕事が減らない。
任せられる人が育たない。
次のリーダーをどう育てればいいかわからない。
そんな時は、人数を増やす前に、
「人が育つ仕組み」がチームの中にあるかを見直してみてください。
YELL’sでは、一人ひとりがどこで力を発揮し、どこで止まり、どんな挑戦によって次の役割へ進めるのかを見ながら、次世代リーダーが育つチームづくりを考えていきます。
いたがきひまりさんについて
ASDグレーゾーン専門家|いたがきひまり
- ママのためのオンラインスクール「Nicotto講座」主宰
- 発達科学コミュニケーションマスタートレーナー
- 脳のストレスを解消し、子どもの発達を加速させるコミュニケーションを伝える
- 300組の癇癪・登校しぶり・母子分離不安を改善
- 母子登校・分離不安・HSC・子どもの不安症に特化
- ASDグレーゾーン子育ての解説・ノウハウを毎日発信
Instagram|@itagaki_himari
ASDグレーゾーン専用小冊子もInstagramプロフィールから受け取れます。
人を増やしても仕事が減らない主宰者の人材育成Q&A
講師やスタッフ、認定者が増えているのに、 「なぜか私だけ忙しい」 「任せているはずなのに、結局すべて自分へ戻ってくる」 と感じるコミュニティオーナーやスクール主宰者は少なくありません。
ここでは、 主宰者に仕事が集中するチームから、自分たちで考え、次の人まで育てられるチームへ変えていく時によく出てくる疑問 を整理します。
- 人を増やしたのに自分の仕事が減らないのはなぜですか?
-
人を増やしても主宰者の仕事が減らない時は、単純な人手不足ではなく、「作業は渡しているけれど、判断までは渡せていない」可能性があります。たとえば、講座開催、事務作業、SNS投稿、イベント運営などの仕事をメンバーへ任せても、「この内容でいいですか?」「ここはどうしますか?」「最終確認をお願いします」と判断のたびに主宰者へ戻ってくる状態です。これでは、作業者は増えても、主宰者が持つ判断業務はほとんど減りません。
さらに、主宰者自身が「私が見た方が早い」「私が直した方が質が上がる」と細かく確認していると、メンバー側も「最後は主宰者が見てくれる」と学習します。その結果、自分で仮説を立てて判断するより、確認を取る方が安全になります。人数が増えるほど相談件数も増え、主宰者だけがさらに忙しくなるという逆転現象が起きます。
必要なのは、単に仕事を渡すことではありません。「何を見て判断するのか」という基準まで渡すことです。たとえば企画なら、「誰に届けたいのか」「その人は何に困っているのか」「その根拠はどこにあるのか」「この企画で何を変えたいのか」といった判断軸を共有します。そして、すぐに正解を教えるのではなく、本人自身に考えてもらう時間をつくります。
人を増やして主宰者の仕事を減らしたいなら、「誰に何をやってもらうか」だけでは足りません。「誰がどこまで考え、どこまで判断し、誰を育てられるようになるのか」まで設計すること。そこまで進んだ時、初めて人数の増加が、主宰者の時間を生み出す方向へ働き始めます。
- スタッフや講師に仕事を任せても、結局自分が修正することになるのはなぜですか?
-
仕事を任せても最終的に自分が修正する状態が続く時は、任せ方を「完成物」だけで見ている可能性があります。「この資料を作ってください」「このイベントを企画してください」「この投稿をお願いします」と仕事そのものを渡しても、何を大事にしてつくるのか、どう考えて判断するのかが共有されていなければ、完成物にはズレが生まれやすくなります。
主宰者には、これまで事業を続ける中で培ってきた暗黙の判断基準があります。お客様のこの言葉には反応する。この表現だと伝わらない。この順番なら動きやすい。この企画なら今のタイミングに合う。長年経験している本人にとっては当たり前でも、メンバーから見ると、その判断基準は見えていません。だから同じ仕事を任せても、主宰者の頭の中と完成物に差が生まれます。
そこで必要なのが、修正した結果だけを伝えるのではなく、「なぜここを直したのか」を言葉にすることです。「この文章では誰に届けるのかが分からない」「この企画はお客様の悩みではなく、こちらが伝えたいことから始まっている」「この順番だと初めての人には理解しづらい」など、判断の裏側を共有します。
さらに、本人にも「どういう意図でこうした?」「何を見て決めた?」と聞いてみます。これを繰り返すことで、単なる添削が育成へ変わります。主宰者が毎回正解へ直すのではなく、メンバーが次回から自分で同じ判断をできるようにする。そこまでを一つの仕事として考えることが、修正業務を減らしていく鍵になります。
- 「これでいいですか?」と何でも確認してくるメンバーを自分で考えられる人に育てるにはどうしたらいいですか?
-
「これでいいですか?」「次は何をすればいいですか?」という確認が多い時、本人のやる気や主体性だけを問題にしてしまうと、育成のヒントを見失いやすくなります。まず見たいのは、その人が自分で判断するための材料を持っているかです。判断基準を知らない人に「もっと自分で考えて」と伝えても、何を基準に考えればいいのか分からないため、結局確認に戻ります。
たとえば、「この投稿でいいですか?」と聞かれた時に、すぐOK・NGを答えるのではなく、「誰に届けたい?」「その人はこの文章を読んで何を感じると思う?」「今回いちばん伝えたいことは何?」「自分ではどこが気になっている?」と質問します。最初は時間がかかります。主宰者が答えた方が圧倒的に速い場面もあります。だけれども、その短縮を毎回選ぶと、本人が判断する経験は増えません。
ここで大事なのは、確認すること自体を悪者にしないことです。自走する人とは、何でも一人で決める人ではありません。自分なりの考えや仮説を持ったうえで相談できる人です。だから、「質問する前に自分の案を一つ持ってくる」「なぜその案にしたかを説明する」「比較した案も共有する」など、相談の仕方そのものを変える方法もあります。
確認待ちの人を減らしたいなら、「質問しないで」と伝えるのではなく、考えるための問い・材料・判断基準を渡し、自分で考えた経験を増やすことです。主宰者が正解を出す回数を少しずつ減らし、本人が考える回数を増やす。その積み重ねが、指示待ちから自分で動ける人への変化につながります。
- 次世代リーダー候補は、どんな人を選べばいいですか?
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次世代リーダー候補を選ぶ時、「一番売上が高い人」「一番仕事が速い人」「一番長くいる人」だけで決める必要はありません。もちろん成果や経験は重要です。だけれども、自分で成果を出す力と、人の成長を応援する力は同じではないからです。売上は高くても、人に説明することが苦手な人もいます。逆に、自分自身はまだ発展途中でも、誰かが困っている時に自然と声をかけたり、相手が理解できるまで工夫したりできる人もいます。
リーダー候補を見る時は、今の完成度だけではなく、「この人がどんな役割で力を発揮するか」を観察します。たとえば、誰かの成功を自分のことのように喜べるか。自分の失敗を振り返れるか。分からない時に相談できるか。教えられた通りにするだけではなく「もっとこうしたら良くなるかも」と考えられるか。新しい人に自然と声をかけられるか。こうした行動の中にも、次のリーダーになる芽があります。
また、「自信がある人だけ」を候補にすると、伸びる人材を見逃す可能性があります。本人は「私なんてリーダーじゃない」と思っていても、小さな役割を渡した時に力を発揮することがあります。だから候補を見つけたら、最初から大きな責任を渡すのではなく、一人のサポート、短い発表、小さな企画など、少しだけ視点が上がる挑戦を渡してみます。
リーダー候補は「すでにリーダーらしい人」だけではありません。経験を渡した時に、誰かのために考え始める人も候補です。肩書きや売上だけで決めず、どんな場面で本人の力が動き出すのかを見ることが、次世代リーダーを見つける大切な視点になります。
- 主宰者がいなくても回るチームをつくるために、最初に仕組み化するべきことは何ですか?
-
「自分がいなくても回るチーム」をつくろうとすると、最初にマニュアル、業務フロー、役割分担を整えたくなるかもしれません。それらも必要です。だけれども、業務だけを仕組み化すると、「決まっていることはできるけれど、想定外のことが起きると止まるチーム」になる可能性があります。本当に主宰者への依存を減らしたいなら、作業手順だけではなく、判断と育成のプロセスまで残すことが重要です。
たとえば、イベント運営なら「何時に何をする」というマニュアルだけではなく、「なぜこの順番なのか」「参加者がこう反応した時は何を見るのか」「何をもって成功と考えるのか」まで共有します。商品づくりなら、完成した商品だけではなく、「どんな顧客の声から企画したのか」「何を比較したのか」「どこを改善したのか」を残します。人材育成なら、「この人がどこで止まったか」「何を渡したら動いたか」「どんな役割で力を発揮したか」を記録します。
いたがきひまりさんの事例のように、自分が育ってきた一年を振り返り、どんな順番で成長したのかを分解することも一つの方法です。主宰者自身が無意識にやってきたことを記録し、その中から成長のポイントを見つける。すると、「私だからできた経験」が、次の人に渡せる材料へ変わります。
最初に仕組み化したいのは、仕事そのものより、「どう考えたか」「どう判断したか」「どう育ったか」が残る仕組みです。その記録を次の人が使い、その人がまた新しい経験を記録する。そんな循環ができると、主宰者がすべてを説明し続けなくても、チームの中で知恵と人材が育っていく状態へ近づいていきます。
5つの質問に共通するのは「仕事を渡すだけでは、人は育たない」ということ
人が増えているのに、自分の仕事が減らない。
その時に必要なのは、単純に仕事をもっと分担することだけではありません。
作業を渡す。
次に、判断基準を渡す。
次に、自分で考える経験を渡す。
そして、人を育てる経験まで渡す。
ここまで進むことで、 「主宰者がいないと止まるチーム」から 「自分たちで考え、次の人まで育てられるチーム」 へ変わり始めます。































